小古江海岸の花崗斑岩

小古江 

大原湾の北、小古江(おぶれ)海岸のさらに北に花崗斑岩の鼻があります。
当地では、海岸から突き出た地形を、「半島」とか「岬」とは呼ばず、もっぱら「鼻」と呼びます。
「崎」と呼ばれるのは、秀崎(ひでざき)と常ヶ石崎(つねがいしざき)の2か所だけ?のようです。

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(画像の左右15m)
左手前に伸びている岩脈が花崗斑岩で、右後方の白っぽい岸壁が、風化を免れている音戸花崗閃緑岩です。

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(画像の左右60cm)
呉花崗岩や、それに捕獲された巨大岩体の音戸花崗閃緑岩を割って陥入した、花崗斑岩の岩脈は上昇時に相当な勢いをもっていたようです。
上昇の途中で深部の岩石を砕いて取り込み、捕獲岩としています。
奇怪な風化模様をした閃緑斑岩の捕獲岩です。

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(画像の左右30cm)
花崗斑岩に捕獲された、角閃石が目立つ石英閃緑岩です。

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(画像の左右50cm)
花崗斑岩に取り込まれ捕獲岩となった一般的な石英閃緑岩です。
岩が赤く変色しているのは、主に、たき火などの熱の影響です。
また、花崗斑岩が含有する鉄分の微妙な加減で、自然条件下でも酸化され赤く染まることもあります。

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(画像の左右20cm)
露出場所によっては、このような綺麗な岩相も見えます。
石英質の優勢な石基に、ピンクのカリ長石がちりばめられ、大粒の高温石英が今にもこぼれ落ちんばかりです。
残念なのは、高温石英に結晶面がないこと・・・(*^_^*)です。

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(画像の左右8m)
岬の突端、鼻では花崗岩は早い時期に浸食されて残らず、風化に強い花崗斑岩の固い岩脈だけが残っています。
画像は2007年10月11日午後14時13分の撮影です。
あと、何年 ? ・・・ (*^。^*) です。
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大附地区の花崗閃緑斑岩

大附 

この付近の音戸花崗閃緑岩は風化され、岩体として視認することはできませんが、のちに貫入した花崗閃緑斑岩の岩脈が、北に突き出す岬となって残っています。

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(画像の左右30cm)
風波にうたれ、ぼこぼこのニキビ面になっていますが、ごく一般的な花崗閃緑斑岩の岩相です。
白いのが風化したカリ長石、灰色の粒が石英で、小さな角閃石も残っています。

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(画像の左右8m)
今はこの前を舗装された道路に囲まれていますが、一昔前までは荒波が打ち寄せる岬の端部だったところに、方形に風化された花崗閃緑斑岩の岩脈が小山となって残っています。

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(画像の左右3m)
北風から大附の集落を守ってくれる、花崗閃緑斑岩の岩脈は、当然のごとくにありがたがれ、そして、丁重に祭られます。
自然に生きるものは自然が守ってくれます・・・(*^_^*)です。

大附海岸の音戸花崗閃緑岩

大附B 

音戸花崗閃緑岩は島内でもっとも露出面積の多い呉花崗岩に捕獲された、より古い時代の花崗岩だと言われます。
鹿川湾を大きく囲み、沖美から深江にかけての、最長径で7kmの巨大な岩体です。
他の場所では風化が激しくて観察することができませんが、大附海岸に岩体の一部が露出しています。
(プロローグ「音戸花崗閃緑岩」で詳しく説明しています。)

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(画像の左右30cm)
かなり風化が進んでいて、力を入れるとピッケルの刃先で削り取ることができます。

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(画像の左右90cm)
捕獲岩の音戸花崗閃緑岩ですが、さらに石英閃緑岩(35cm)を捕獲しています。 

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(画像の左右25cm)
あまり風化を受けていない新鮮面では、ピンク色の大きなカリ長石斑晶が目立ちます。
呉花崗岩に捕獲された時の高熱で、新たに再結晶した部分なのでは?・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右20cm)
狭い範囲ですが、もっとも花崗閃緑岩らしい岩相をした岩肌もありました。

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(画像の左右1m)
タマネギ状に風化が始まっています。

大附海岸の花崗斑岩岩脈とペグマタイト

深江港北岸 

大附海岸の最南部、深江港に近い岸壁に、ピンクに輝く花崗斑岩の岩脈と、巨大なペグマタイトがあります。

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(画像の左右20m)
音戸花崗閃緑岩の絶壁を2つに断ち切って、幅3mの花崗斑岩岩脈が見えます。
普通の花崗斑岩にくらべ、カリ長石を多く含むためにピンク色に輝きます。
また、陥入後に急速に冷却が始まったようで、結晶の発達が未熟です。
ブロック状に亀裂が入っているのも、急速冷却したため?・・・(^_^;)です。

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(画像の左右1m)
左の方は音戸閃緑花崗岩です。
色はピンクですが、珪長岩にも見える岩相です。

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(画像の左右25cm)
新鮮な割れ口は、花崗岩にも見えます???です。

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(画像の左右150cm)
岬の岸壁に、巨大なペグマタイトの断面です。

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(画像の左右1m)
花崗斑岩の岸壁にポッカリ珪石の岩塊も・・・(・_・;)です。

深江の花崗斑岩七変化

深江港北岸 

深江港の北に突き出た小さな岬、ここには音戸花崗岩を割って陥入した花崗斑岩の岩脈が、港に憩う小舟を冬の風波から守っています。

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(画像の左右25cm)
一般的な花崗斑岩です。
消しゴムのような大きさのカリ長石や、指の爪ほどどもあろうかと思える大きな石英結晶粒、黒い角閃石も見えます。
結晶粒は大きいのですが、まあ、普通に花崗斑岩と呼べる岩相です。

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(画像の左右20cm)
上の花崗斑岩にくらべ、長石や石英結晶粒の大きさは小さ目ですし、結晶を取り巻く石基の部分に角閃石が入り込んで、ねずみ色になっていますが、まあ、普通に花崗斑岩と呼べる岩相です。

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(画像の左右20cm)
結晶粒の大きさは、上と同じですが、ピンクのカリ長石が少し多めに入っています。
そう離れていない場所で、ほぼ同じような構成物からできた花崗斑岩も風化の違いで、まったく違うものにも見えます。
一番目の花崗斑岩は、ポロポロと砂粒が落ちるような風化、二番目はスッパリと羊羹を、ナイフで切り分けたような岩面で、三番目の花崗斑岩はクラッカーを歯で噛み切った跡のようなバサバサ面・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右25cm)
そして、こし餡を挟んだ、どら焼きのような場面もあります。
餡子にあたる黒い部分は、花崗閃緑斑岩です。
一般的な花崗斑岩にくらべ、石英の結晶粒が少な目で、石基に角閃石がドッサリ入り込んでいますので、真っ黒くなっています。
上下のカステラの部分は、花崗斑岩と言うよりも珪長石に近いものに移行しています。

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(画像の左右3m)
上記の花崗斑岩の類がこの狭い範囲に集中して見えます・・・ヽ(^o^)丿 です。

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(画像の左右60cm)
おまけは、その1m横に石英でできた石筍???です。
花崗斑岩が冷却され、結晶化するときに取り残された、極めて石英質に富む部分です。
中央の円形に見える部分は、石英の小さな粒がくっついて、道路工事のコーンポスト状に突き出ています。
周りの白いのも全部石英のツブツブ、砂糖菓子?・・・ (^_^;) です。

沖野島のペグマタイト

沖野島 

干潮時を狙って島を一周すれば、けっこう面白い島なんですが、あまりのんびりしていると泣きをみます・・・(^_^;)です。
6月の上旬ですと、色変わりなタツナミソウや、濃いピンクのササユリなど植物も多彩です。

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(沖野島の山頂から)
深江町新開の集落が見えます。
沖野島には橋が架かっており、車でも入ることができます。
数十年前までは、山はミカンで黄色に染まり、眼前の湾は網で仕切られて、鯛や平目が飛び跳ねてていました。

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(画像の左右20cm)
北西側の海岸には沢山のペグマタイトが顔を出しています。
中央付近の黒いのは磁鉄鉱、ピンク色のカリ長石と白い珪石がギッシリ詰まっています。

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(画像の左右50cm)
崖の下には巨大な晶洞も見えます。
カリ長石と珪石がギッシリ・・・(・_・;)です。

広島県内で最も低い山

茶臼山 

江田島市大柿町には、県内でもっとも低い山があります。

茶臼山と呼ばれ、海面に浮かぶ黒雲母花崗岩の島なのですが、干潮時には陸と繋がりますので、島とは呼ばずに山として国土地理院の地図に記載されています。

標高は11.0メートルです。

 

近年の地図改正により、生口島の城山という岩山が、標高11.0mに改められ、新たにライバルとなりましたが、古くからの知名度や景観はダントツ茶臼山の方にあります。

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(島の左右やく50m)
この日の満潮は午前8時32分で潮位297cm、画像の撮影時刻は9時26分で、歩いて渡るのは無理ですが、干潮は14時57分、潮位46cmで、12時過ぎにはスニーカーでも濡れることなく、歩いて渡れました。

茶臼山のピーク(11,0m)は左の岩山で、中央部から稜線づたいに登ることができます。
海抜0mから山の頂きまで、わずか10秒で登ることができるのは、世界広しといえども?たぶん?・・・ヽ(^o^)丿です。

右の岩山には、10mくらいのピークが2つありますが、登り口は急こう配ですし、稜線は狭く、馬の背状ですので滑落事故を起こさないように十分注意して登ってください。

ちなみに、日本では、東京湾の平均海水面を海抜0mとしていますので、広島湾だとたぶん、潮位150cmくらいが海抜0m???(^_^;)です。
この日の干潮面は46cmですので、高低差では12mを登ったことになります。

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(標高11.0m)
10秒で駆け登った、茶臼山山頂から見た南方向の景観です。
松の枝はありますが、360度のパノラマです。
 
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(標高やく10mの右の茶臼山)
右にある岩山の、馬の背よりも危なっかしい稜線を、びびりながら1歩1歩とカニ歩きする姿を、知人のカメラにパシャリ、撮られていました・・・(~_~;)です。
撮影時刻は12時40分、急速に潮が引いていきます。


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(画像の左右4m)
花崗岩の特徴的な風化現象、方状節理がもろ見え・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右1m)
風波の浸食による奇怪な造形美も、まじかに観察できます。

茶臼山1981 
(1981年撮影)
アーカイブ画像、昭和56年10月15日、撮影高度1700mです。
茶臼山は画像左の中央部です。
当時、周りには田んぼや畑があって、堤防脇のミカン畑入口には「立ち入りを禁ず」って書かれたベニアの板が風に揺られていました・・・(*^_^*)です。



海岸に転がる黒い石

親休鼻Z 

この付近の山には黒雲母花崗岩と花崗斑岩しか見当たらないのですが、時に海岸の転石に黒っぽい石を見ます。

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(画像の左右25cm)
玖珂層群由来の、黒色粘板岩、あるいは泥岩と思われます。

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(画像の左右10cm)
海岸防波堤のコンクリート骨材としては少し大き過ぎますし?
他の目的で、人為的に持ち込まれたとも、想像しづらいし?

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(画像の左右25cm)
海底に堆積していた石が、波の力で打ちあがったとか・・・
かって、花崗岩の上部に蓋として乗っかっていた、玖珂層群の残骸・・・
数千万年年前の流動する花崗岩に取り込まれ、捕獲岩となっていた石が花崗岩の風化で解放された・・・
など、など・・・(^_^;)です。

親休鼻西岸の打ち抜き洞

親休鼻B 

花崗岩の海蝕洞です。

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(画像の左右8m)
厚さ数mの花崗岩にポッカリと。

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(海蝕洞の横幅150cm)
岩をも砕く。
げに、自然の力の怖ろしきかな・・・(^_^;)です。
ワイルドだろぉ~。
 

親休鼻西岸の爆裂岩

親休鼻B 

この付近でも、戦後しばらく小規模な採石作業が行われていました。

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(画像の左右2m)
緻密で固い細粒黒雲母花崗岩も、ダイナマイトの威力には勝てません。

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(画像の左右60cm)
げに、人の力の怖ろしきかな・・・(^_^;)です。
ワイルドだろぉ~。
 

親休鼻西岸の巨大晶洞

親休鼻C 

この付近では、大きな晶洞(ペグマタイト)をよく見ます。

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(画像の左右1m)
花崗岩の岩盤に、大きく口を開いた晶洞には、珪石がぎっしり、ぎゅうぎゅうに詰まっています。
これが、全部きれいに結晶した水晶だったら・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右60cm)
い・い・か・ん・じ 、なんだけどねぇ~・・・。
もう、ちょっと、なんとかならなかったかなぁ~・・・。
これは、これで、すてきな自然からの贈り物なんです・・・(^_^;)って。

CIMG7326 
(画像の左右60cm)
ピンクのカリ長石がギッシリ・・・(*^。^*)です。

CIMG7359 
(画像の左右60cm)
おいしそ~~~。
花崗岩のピラフ・・・(^_^;)です。

親休鼻西岸の赤い水晶

親休鼻C 

水晶が赤い色に見えるのは、酸化鉄が関係するのですが、紫水晶や、煙水晶のように原子構造に入り込むのではなく、水晶の結晶分子間の隙間にうまく紛れ込んで赤く発色します。

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(画像の左右8mm)
不純物として、結晶内に入り込むので、酸化鉄を適度に取り込みながら大きな水晶に成長するのは、奇跡に近い難しさがあります。

CIMG3681 
(画像の左右8mm)
名古屋名物、「ういろう」のような質感・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右10cm)
花崗岩を割って赤い岩脈が、最大幅10cm、長さ10mまで確認できます。

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(画像の左右10cm)
当初は、呉市情島の細粒黒雲母花崗岩にも見られる、鉄ばん柘榴石では?とも思ったのですが、正確なところは???・・・(^_^;)です。

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(画像の左右25cm)
上記の脈とは離れた場所ですが、花崗岩を割って入った石英岩脈としての状態がよくわかります。

親休鼻西岸の煙水晶とその晶洞

親休鼻C 

親休鼻の先端部は花崗斑岩の岩脈が沖へと飛び出していますが、このあたりは中粒の黒雲母花崗岩です。

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(親休鼻西岸)
花崗岩の風波で削られた新鮮面がとてもよく見える場所です。

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(画像の左右5m)
私の好きな香が漂ってきます。
鼻をクンクン、目を上に向けると、おや、オヤ、親、ここで一休み?
水晶が崖の上から呼んでいます。

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(晶洞までの高さ5m)
砂浜に流れ着いた、木の枝を立て掛けて・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右20cm)
匂いの元は、煙水晶四兄弟・・・(*^。^*)でした。

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(画像の左右3m)
我ながら、よくがんばりました・・・ヽ(^o^)丿です。
右の岩の上に乗っかっているのは、木の枝の上にある晶洞から取り出した、煙水晶のブロックと、取り出しに使ったピッケル、手をすり傷から守ってくれた皮手袋です。

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(画像の左右15cm)
崖の上で数十年、「誰か気づいてくれぇ~~っ」て、叫びながら、水晶の甘い匂いを振りまいていたのに・・・。
だぁ~~~れも、見向きもしてくれませんでした。
長い年月の間に、四兄弟のうち二人は脱落し、残った二人も酷いダメージを受けています。
水晶さん、お疲れ様・・・ m(__)m でした。

親休鼻先端部の閃長岩と花崗斑岩

親休鼻E 

親休鼻の先端部には、干潮時に西岸の海岸線を歩いて行くことができます。
ちなみに、親休鼻は「オヤケバナ」と呼びます。

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(画像の左右40cm)
先端部の岸壁に波に洗われた閃長岩類の奇怪な岩相が見えます。
画像は、石英閃長岩の薄皮に包まれたピンクがかった色の閃長岩です。

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(画像の左右25cm)
閃長岩の主成分は、カリ長石、斜長石、緑泥石又は黒雲母、緑れん石です。
副成分としては、ジルコン、燐灰石、石英で、時に角閃石、チタン石、塊状の褐鉄鉱、方鉛鉱、曹長石なども含有します。

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(画像の左右2m)
普段花崗岩の岩肌を見慣れた目には、閃長岩や石英閃長岩の岩塊は異様な景観です。

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(画像の左右30cm)
この半島は、風化に強い花崗斑岩が背骨のように伸びて形作られていますが、部分的に異質とも思える、真っ黒い岩塊が顔を覗かせています。
他の部分より石基に角閃石などの有色鉱物が多く含まれているためで、黒く見える部分を花崗閃緑斑岩と呼びます・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右30cm)
先の黒い花崗閃緑斑岩とはまったく違って見えますが、これも花崗閃緑斑岩と呼ばれ、白い石基には斜長石、カリ長石、石英などを含み、斑晶の黒い部分に角閃石を多く含んでいます。
花崗斑岩の中に部分的に現れます。

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(満潮時には波の下になる突端部です)
左沖の岩礁部が、鳥帽子岩で、右には長島の南端部が見えます。
左手前に赤く見える部分が閃長岩類で、沖に向かってまっすぐに続いているのが、風化に強い花崗斑岩脈です。

親休鼻東岸の石見本

親休鼻D   

この親休鼻には沢山の岩相があり、1日歩いても退屈しません。
ただし、先端部でのんびりとおむすびなどを食べていると、帰りは尖ったカキ殻の岩場を泳いで迂回することになります。
でなければ、次の引き潮までお月さんを眺めて涙ぐむことに・・・(^_^;)です。

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(画像の左右1m)
黒雲母花崗岩を割って、風化した閃緑斑岩の岩脈が走ります。

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(画像の左右3m)
黒雲母花崗岩に陥入した、黒っぽい閃緑斑岩がおもしろい形に露出しています。

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(画像の左右40cm)
花崗斑岩の風化面に、大粒の高温石英が見えます。
残念ながら、高温石英の結晶面はほとんど残っていません。

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(画像の左右30cm)
風波に削られた黒雲母花崗岩の岩盤には、彼方此方でペグマタイトの横断面が確認できます。
中央部の黒っぽいのは磁鉄鉱の塊です。

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(画像の左右25cm)
ペグマタイトの上部を覆うのは、黒雲母や角閃石の細粒です。

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(画像の左右25cm)
運がよければペグマタイトの隙間に水晶が隠れていたりします。

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(標高やく60m)
右の端部が親休鼻の先端部です。
遠く中央部にかすむ大きな島は、山口県の周防大島です。

花崗岩の蜂の巣状風化

親休鼻A 

砂岩が、蜂の巣状に風化しているのは、わりと良く見るのですが、花崗岩が砂岩と同じような、蜂の巣状に風化するのは珍しいのでは・・・(*^_^*)です。

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(画像の左右50m)
江田島の、ほぼ最南端になります。

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(画像の左右10m)
砂岩も花崗岩も、小さな粒粒石が寄り集まっているって言えば、そうなんですが・・・。
どこにでもは見れない景観です。

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(画像の左右5m)
私が広島城の殿様なら、迷わずこの石を、縮景園の一番人目に付く位置に据え付けるのですが・・・(^_^;)です。

ちなみに、長野県長野市鬼無里村には蜂の巣状に風化した砂岩があり、以下はその蜂の巣状砂岩の解説です。

この地層は砂岩でできていますが、蜂の巣のようにいくつもの穴があいています。

これは、砂岩の柔らかい部分や泥岩などの礫を含んでいるところに砂を含んだ風が強く当たって侵食されたためにできたものです。鬼無里村の奥裾花で最初にこれを見た人が、初めて見る奇妙な形に驚いて、「夢かうつつか幻か」と思わず叫んだので、「幻夢洞」と呼ばれています。

親休鼻の整列水晶

親休鼻A 

この付近は干潮時でないと近づけないので、毎年春の大潮にあわせて定期的に巡回しています。

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(海抜0m)
前年巡回したときは、波打ち際に広がる普通の岩盤だったところに、なにやら穴のようなものが・・・(・_・;)です。

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(画像の左右10cm)
顔を近づけてみると、潮溜まりの底に水晶らしいものが見えます。
しまったぁ~~~。 もう2,3か月早くに巡検していれば、上の方の半分を波にさらわれる前だったのにぃ~~~(^_^;)です。

それに、まさか海水に浸かった水晶を拾うとは思ってもいませんので、とうぜん水を汲み出すための、柄杓など準備してはいません。
砂浜に打ち上げられたゴミ溜まりから、真っ黒水晶でも使った、カップラーメンのカラ容器を拾ってきて海水を汲み出しました。 

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(画像の左右30cm)
晶洞内から取り出した水晶を水洗いし、バットに並べてみました。

CIMG4620 (640x480)  
(画像の左右10cm)
晶洞の側壁(ゲス板)を、きれいに取り外すことができました。
数本ずつですが、隣どうしの水晶が同じ向きに並んで成長しています。

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(画像の左右8cm)
この水晶の一団は皆同じ方向を向いて整列しています。
白いのは長石(そう長石?)が風化したものです。

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(画像の左右6cm) 
この一団の水晶も、ほぼ同じ方向を向いて整列しています。
江田島には海軍兵学校がありましたので、水晶も規律正しく「右向けぇ~、右」、で整列するのでしょう? 

柿木鼻の、もしかしてトパーズ?

柿木鼻 

当地でもごくまれにですが、トパーズを産出しますし、知人が掘り出したトパーズを、その晶洞の前で手に持って拝見もしました。
先を越され少し悔しい気持ちから、どうせ、私もすぐにトパーズに巡り合うだろうと、この時写真を撮らなかったのが、ヒジョ~~~に残念・・・(~_~;)です。
そのトパーズは使いふるして、厚さ1cmくらいになった、手洗い石鹸にそっくりな感じでした。

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(海抜1m?)
前年に真っ黒水晶を取り出した晶洞から十数メートルの場所、あれからちょうど1年後の定期点検?です。
見た目ちっとも変わることのない岩山も、雨風や波に削られ、すこ~しづつですが変化しています。
人の目では、わずか1mmの厚さでも土に埋もれた物を見つけ出すことはできません。
去年何も感じなかった岩肌ですが、今年は妙な気配を感じます。
気配の中心部を、ピッケルの先で突っつくと、ゴロン・・・脆くなった岩が崩れ落ちます。

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(画像の左右150cm)
どんな超人がハンマーを振り下ろしても跳ね返す花崗岩の岩肌に、ちょっと突っついただけでポロポロと崩れる部分があるなんて、自然は実に摩訶不思議・・・(・_・;)です。

100413 107 
(晶洞の左右25cm)
タマネギの皮のように、花崗岩が重なっています。
その皮の一枚にポッカリ穴が開きました。
巨大な花崗岩の岩体が外側からゆっくりと固まるときに、この部分に周りと同じ花崗岩にはなれなかった晶液が集まったんでしょう・・・(^_^;)です。

100414 002 
(画像の左右25cm)
晶洞内の全量です。

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(画像の左右7cm)
左下はチンワルド雲母かも?と、思える薄紫色をした雲母です。
同じ晶洞内にあった結晶面の無い三つの小石、もしかして?、もしかしてトパーズ?かもって、しばらく撫でまわして見ましたが・・・。
ざんねん、次回に期待しましょう・・・(^_^;)です。

余談になりますが、トパーズの化学式は Al2SiO4(F,OH)2 で、フッ素を含みます。チンワルド雲母 KLiFeAl(AlSi3)O10(F,OH)2 にも、同じくフッ素が含まれています。

柿木鼻の真っ黒水晶

柿木鼻 

この岬は古くから砕石のために削り取られ、今残っているのは先端部の数十メートル四方、のみです。

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(画像の左右1m)
陸上から近づくのは大変なんですが、砕石場の周りを迂回してヤブコギをすればなんとか・・・(^_^;)です。
それに、とても狭い範囲なので、どんな地質なのかの確認目的だけで、水晶は始めっから期待していませんでした。

岬を一巡し、断崖を上り下りして、さあ帰ろうって時に、視界の隅っこに白い手袋が見えます。
魚釣りのおっさんが、捨てて帰ったんだろうと思いましたが、すぐ隣に昔の砕石作業につかった、石ノミがあります。
これは???、と近寄りますと、岩の割れ目の下に水溜まりがあり、人が掘った形跡があります。
他人が掘り返した跡を、いじるのはあまり好きではないのですが、この軍手と、そこらで拾ってきた石ノミで掘ったのなら、まだ最後まで掘り切れてはいないだろうって・・・

水たまりの周りには、小さな水晶の破片もありましたので、それじゃあ、いただきます。
まずは、深さ50cmの溜り水をかき出すのに、波打ち際に漂っていた、カップラーメンの容器を拾い上げ、柄杓がわりにしてドブ臭くなった溜り水を汲み出しました。

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(画像の左右20cm)
ドブ臭い穴の中に顔を突っ込んで少しずつ粘土をかき出します。

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(画像の左右15cm)
10cmばかり掘り進んだところで、カチッ・・・
やった、水晶だぁ~~~ヽ(^o^)丿です。

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(画像の左右50cm)
掘り出した水晶を、水の汲み出しに使ったカップラーメンの容器に入れて、お持ち帰りです。

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(画像の左右1m)
ごちそうさまでした。

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(画像の左右30cm)
端正な形をした水晶は1、2本だけでしたが、今まで見たどの晶洞の水晶よりも、真っ黒い色でした。

ちなみに、煙水晶(スモーキークォーツ)や、黒水晶(モリオン)の発色原因は、いまだはっきりとは分かっていません。

結晶構造に取り込まれた、微量のアルミニウムイオンが、あるいは鉄イオンが強い放射線の影響で転移し、微妙な光の吸収があるためだろうと言われています。




しのぶ石

砕石場 

かっては建設骨材として、瀬戸内海の海砂採取が盛んに行われていましたが、あまりの無法採取で海岸や、海底生物へのダメージが大きくなり、瀬戸内での海砂の採取は順次禁止となりました。
そのせいもあってか、一時下火だった、この近辺の岩山からの土石採取が活性化することとなりました。
付近の環境悪化には、随分と気を使って作業が進められてはいるようですが、・・・(^_^;)です。

これだけの岩山を切り崩すのですから、水晶なんて毎日トン単位で出てくるんじゃあって、現場の親方?にお聞きしたのですが・・・。
「昔は少し取れたこともあったが、今はまったく取れないよ」だそうです。
本当かな~~~。
親方の、ズボンのポケットの中が見てみたい・・・(*^。^*)です。
それは冗談ですが、花崗岩の岩山では表面の方が水晶の晶洞ができやすく、深部にはあまりできないようです。

それに、ここらで水晶を探してたら、確実にダイナマイトで吹っ飛ばされます。
けっして、砕石場内に立ち入ってはいけません。

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(岩山の最上部は約300mです。)
潮が干潮のとき、海岸を伝って2,3歩だけ、採石場内に立ち入らせていただきました・・・m(__)mです。

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(画像の左右10cm)

場内のはずれに集積してあった、埋め立て用の砕石花崗岩表面にシダの葉のような形をした黒い模様がみられました。

これは、花崗岩の節理面に生じた「しのぶ石」と呼ばれるものです。

この模様は、岩の割れ目へ雨水や地下水がしみ込み、二酸化マンガンが沈着してできる模様です。

これを、しのぶ石またはデンドライトと呼び、安山岩や結晶片岩など、いろいろな種類の岩石に普通にみられます。

また、このような模様をフラクタル図形といい、コンピューターを使って作図することもできます。と、「徳島県立博物館」記事の抜粋・・・(^_^;)です。
 

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(画像の左右10cm)

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(画像の左右10cm)

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(画像の左右10cm)

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(画像の左右10cm)

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(画像の左右10cm)

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(画像の左右10cm)
採石場の親方様、綺麗なしのぶ石を見せていただき、ありがとうございました。
今度は、ポケットの中の水晶、一個だけでよいので分けて下さい・・・m(__)mです。

山神社

山神様 


この付近の土地は水利条件が悪く、また花崗岩が風化した表土は留まることなく、わずかの雨で急こう配の斜面を流れ落ちてしまいます。

そのため、農業用地としてはまったく不向きで、山や岬をダイナマイトで削り取り、その土石を小さな木造船で干拓地へと運んで生活の糧をまかなっていました。

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(画像の左右3m)
危険な作業の連続ですので、安全を願う心が山神様を祭ったのだと思います。

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(画像の左右2m)

山神様の前では、私もかならず「二拝二拍手一拝」をします。

そして、八百万の神々に頭をたれ、八百万の自然美に感謝し、自身の八百万の悪行を反省します・・・(~_~;)です。

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(画像の左右50cm)
森羅万象、時はすべてのものに変化を与えます。

綺麗な水晶も、1度掘り出してしまえば、数十年?の内には四散して、土に帰ります。

人目に触れず、岩穴にあっても数千年?の内には、海へと流され波に削られて、また土に帰ります。

今かけがえのない太陽も、地球も、それらの恩恵を受けている生き物たちも、そう遠くない将来には宇宙の土となって天空を漂っているはずです。

この石神様を祭った、沢山の善良な方々様も、今はたぶん・・・

自然の変化に歯止めをかけることはできませんが、歯車の頭を削り過ぎ、一気に回り出すことは避けなければと・・・(*^_^*)です。

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(画像の左右50cm)
昭和10年6月1日とあります。


花崗岩岩山山頂のUFO離着陸標識

江田島地図2分割南(陀峯山左下C) 

信じられません。
でも、現実に実在します。

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(画像の左右4m)
アメリカ国防省はペンタゴン。
江田島陀峯山UFO発着基地はヘキサゴン・・・ ヽ(^o^)丿 です。

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(画像の左右4m)
固い花崗岩の岩山山頂に・・・ヘキサゴン。
宇宙人が作ったヘキサゴンじゃないのなら・・・ 。
いったい、誰が・・・ (・_・;) です。

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(画像の左右5m)
ヘキサゴンUFO発着基地から100mばかり離れた岩盤には、宇宙人のいたずら書きもあります。
信じようと、信じまいと・・・(*^。^*)です。

花崗岩の風化形態マイクロシーティング

江田島地図2分割南(陀峯山南C) 

花崗岩の特徴的風化として、巨大なサイコロ状に亀裂の入る方状節理や、玉ねぎの皮を剥ぐように風化する、球状風化をよく目にします。

最近話題になっている、マイクロシーティングと言われる風化も、基本的には同じ花崗岩の風化形態に含まれるものです。

 

一般には風化の進んだドーム状の花崗岩岩山の頂上付近が、まるでフケ症の人の頭からフケがパラパラめくれ落ちるように、手のひらサイズの岩片となって、剥がれ落ちる状態のことを言います。

 

ただ、花崗岩の不思議の一つとして、必ずしも頂上、表面からだけではなく、上下を硬く新鮮な花崗岩に挟まれた、岩山の真ん中付近でマイクロシーティングが始まり、やがては方状節理や球状風化につながる事例も、また、普通に見られます。

摩訶不思議なのが、花崗岩の風化・・・(*^^*)です。

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(画像の左右3m)
標高200mの花崗岩岩山の尾根です。
白く円形に見える部分の一つずつが、手のひらサイズの花崗岩岩片が剥がれ落ちた跡です。

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(画像の左右150cm)
砂浜のさざ波の跡のようにも見えます。
傾斜が25°くらいありますので、手のひら状に剥がれた岩片は少しの雨風でも下の方に落とされ、すぐに真砂土に変わります。

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(画像の左右1m)
もとは砕石場だった斜面ですが、数十年の雨風で風化され、マイクロシーティングの部分が厚さ2mの断面模様となって現れています。
このマイクロシーティングの層は上下の層を、より固い花崗岩岩盤で挟まれています。

玉滴石 (ぎょくてきせき)

江田島地図2分割南(陀峯山南C) 

オパールの一種です。
花崗岩の晶洞から取り出した、水晶や長石の表面を薄く覆う、皮殻状あるいは滴状や葡萄状となって産出し、色は無色あるいは白色透明の鉱物です。

多くの場合、微量のウランを含むために、紫外線で緑色に蛍光します。

 

国内の有名な産地は、富山県立山温泉の新湯で、温泉の沈殿物として生じ、小さな砂粒などを核にして、まわりをオパールがとり巻いています。

産状から魚卵状珪石、または総称してたんぱく石とも呼ばれます。

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(画像の左右1cm)
玉滴石はどの晶洞にもは見られません。
このような透明な玉滴石は当地では珍しいと思います。

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(画像の左右5mm)
晶洞成長期の最終段階でも、純度の高い珪酸を含む熱水が循環していたと考えられます。

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(画像の左右5mm)
タマゴの白身ような白っぽい玉液石です。

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(画像の左右1cm)
生物の卵をイメージできそうな玉滴石です。

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(画像の左右1cm)
シャボンの泡にもみえます・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右25cm)

玉滴石は紫外線ライトを浴びると、ホタルの群れのような緑色の美しい蛍光を発します。

と、鉱物の大先生(京都府在住のI氏)から興味をひく情報をお聞きし、・・・・・早とちりの大失敗をやらかしました。

賢明な皆様が・・私と同じ失敗をするとは思えませんが・・・(^_^;)です。

画像、右のランプはLEDブラックライトで波長410nmです。

玉滴石の蛍光を見ようと、東急ハンズでランプを買い、ディックで照明スタンドを買ってきてハンドライトに改造したものです。

ディスプレー用の紫外線ランプで、プラスチックや、化繊維などはおどろきの?ホタル色に蛍光します。

でも・・鉱物には、ほとんど反応しません。

玉滴石があやしく光輝くのを期待し、数千円の出費と休日を2日間、使って作り上げましたのに・・・(_;)です。

鉱物のディスプレーには、まったく役に立ちません。

中の蛍光管ライトは、普通にブラックライトと呼ばれています。

特に使用目的はなかったのですが、何かの役にたてばと昔ディオディオで買ったものです。

波長は300~400nmくらいだと思います。

私の手持ち鉱物の、ほんの1部は弱い蛍光を発しますが、かなり目をこらして見ないと・・・です。

これも、鉱物の蛍光観察には、あまり役に立ちません。

左の蛍光管式紫外線ライトは鉱物専用の携帯「ミネラルライト」として、販売されているものです。

(上の話を知った、鉱物の大先生が、なんてあほな奴なんだとあきれて貸し出してくださいました。)

波長は2段階に切り替え可能で、推定波長ですが260nm付近と、350nm付近の紫外線を発光することができます。

私の手持ちの鉱物には350nm紫外線で蛍光を発するものはありませんでした。

でも、260nmの紫外線を照射すると・・・汚れをかぶって、形もいびつな水晶が、神戸の夜景を見るように光輝き始めるのです。

(ちょっと・・誇張が入っています。)

もし、皆様が鉱物の蛍光色を楽しむために、紫外線ライトを必要とされるなら、鉱物専門店で使い方をよくお聞きして、お買い求めになられた方が・・・です。

ちなみに、京都の「益富地学会館」でも販売(通販可能)されているそうです。

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(画像の左右30cm)
くれぐれも、ディスプレー用の長波長紫外線ライトは、鉱物の蛍光観察にはお使いにならないように・・・(^_^;)です。

蛇足になりますが、山口県岩国市美川町には鉱山跡を利用したテーマパーク、「地底王国 美川ムーバレー」があります。

この鉱山はかって、タングステン鉱物の灰重石(かいじゅうせき)を掘り出していました。

灰重石は紫外線に強く反応しますので、見学ルートのメイン展示物として、坑道の奥で天の川のように光輝いています。

陀峯山周辺の鉄鉱物

江田島地図2分割南(陀峯山南C) 

磁鉄鉱など鉄鉱物は、花崗岩の中にも微細な状態で含まれますが、花崗岩ペグマタイト中には、肉眼でも十分に確認できる大きさで濃集しています。

 

 

磁鉄鉱FeFe3+2O4

酸化鉱物の一種で、火成岩中にごく普通に含まれる造岩鉱物の一種です。

黒色をしており、金属光沢が有り、結晶は正8面体をしています。

比重は 5.2で、モース硬度は 5.5 から 6.5です。

強い磁性を持っているのが特徴で、磁鉄鉱そのものが天然の磁石になっている場合もあり、鉄の重要な鉱石鉱物です。

砂鉄や餅鉄として自然に採取される磁鉄鉱は、かつてタタラ製鉄の原料として盛んに利用されました。

 

 

褐鉄鉱FeO(OH)nH2O

暗褐色または黒色の団塊、土状のものとして産出されます。

化学組成は FeO(OH)nH2O ですが、赤鉄鉱や粘土鉱物、酸化マンガンなどを不純物として含みます。

モース硬度は4から 5.5で、土状のものも有りもろくて、比重は2.9から4.3です。

鉄を含んだ鉱物の風化生成物として産出され、土壌を赤く着色し、鉱床の露頭部分にある焼ケは大部分が褐鉄鉱でできています。

また、鉄を含んだ温泉(鉄泉)の沈殿物としても産出されます。

石英族の鉱物の内部にインクルージョンとして混入する物質の一種でもあり、インクルージョンとしての外見上は黄色~黄金色・褐色をしており、水晶の中に、針状・毛髪状・繊維状の内包物となって出現することもありますが当地では未確認です。

大規模な褐鉄鉱の露頭は、古くから鉄鉱石原料として利用され、また黄土色の顔料としても用いられます。

 

 

赤鉄鉱Fe2O3

赤鉄鉱は、酸化鉱物の一種で、形状はさまざまで、産状によって、鏡鉄鉱(きょうてっこう)、雲母鉄鉱(うんもてっこう)、腎臓状赤鉄鉱、血石、アイアンローズ、マータイト、レインボーヘマタイト、およびチタノヘマタイトと呼ばれるものがあります。

赤鉄鉱は反強磁性物質であり、色は黒から銀灰色、茶色から赤茶色ないし赤色ですが、どれも条痕色は赤錆色で、ときに少量の二酸化チタンを含有します。

赤鉄鉱は土壌の風化作用によって形成される二次鉱物としても生じることがあり、他の酸化鉄または針鉄鉱(FeO(OH))のような水酸化鉄と共に、熱帯、古代、または高度に風化した土壌が赤色を呈する原因にもなっています。

 

 

鉄かんらん(橄欖)石Fe2SiO4

鉄とマグネシウムを含んだ鉱物で、両者の割合はいろいろに変化します。

マグネシウムの多いものを苦土かんらん石、鉄の多いものを鉄かんらん石といい、一般には苦土かんらん石の方が多く、緑がかかった色をしていますが、当地でみるのはマグネシウムの少ない、鉄かんらん石です。

色は暗褐色~黒色、条痕は淡褐色、ガラス光沢があり劈開はありません。

硬度は6.5、比重は4.4です。

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(画像の左右25cm)
大きなペグマタイトの石英部分に10cmの鉄鉱物が取り込まれています。
鉄鉱物は塊状?団子状?で、磁鉄鉱、褐鉄鉱、赤鉄鉱などが入り乱れて?います。
磁石を近づけると、カチンと音を立ててくっつきます。

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(画像の左右20cm)
ペグマタイトの石英質部分に正体不明?の鉄鉱物です。

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(画像の左右10cm)
巨大ペグマタイトの下に転げ落ちていました。
磁石にくっつきます。
1mm位の大きさで、富士山のような外観をしたジルコン?らしいものが1個、ルーペで観察されました。

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(画像の左右10cm)
巨大ペグマタイトの下に転げ落ちていました。
磁石にくっつきます。

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(画像の左右8cm)
巨大ペグマタイトの下に転げ落ちていました。
磁石にくっつきます。
銅を含有した鉱物かと勘違いするくらいに綺麗な赤銅色です。

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(画像の左右10cm)
大きな晶洞の石英質側壁に鉄かんらん石が晶出しています。
磁石にはくっつかないみたい・・・(^_^;)です。

陀峯山周辺の雲母

江田島地図2分割南(陀峯山南C) 

当地で、ごく普通に見られるのは黒雲母や金雲母で、白雲母も地域は限られますが見ることができます。

他地域の花崗岩ペグマタイとからは、リチア雲母やチンワルド雲母が産出されますが、当地では未確認です。

 

白雲母  KAl2(AlSi3O10)(OH,F)2

白雲母は透明で、熱を伝えにくく、電気も流しにくいので、ストーブの窓やアイロンの電熱部に使用されています。

また、絹雲母と呼ばれる非常に細粒な白雲母が、塗料や化粧品に利用されています。

 

黒雲母  K(Fe,Mg)3(AlSi3O10)(OH,F)2

花崗岩を観察すると、3種類(透明、白、黒)の鉱物で構成されていることが分かります。そのうち、黒い鉱物が黒雲母です。

黒雲母は下記の金雲母と連続固溶体をなします。

 

金雲母  K(Mg,Fe)3(AlSi3O10)(OH,F)2

金雲母に金(Au)は含まれていません。

化学式は黒雲母のものと、ほとんど同じですが、金雲母にはマグネシウムが多く含まれており、黒雲母には鉄が多く含まれます。

金雲母と鉄雲母は連続固溶体をつくり、マグネシウムを多く含むものは黄色っぽいが、鉄が多くなると黒っぽくみえます。

 

リチア雲母 K(Li,Al)3(AlSi3O10)(OH,F)2

リチア雲母はリチウムを主成分とする雲母で、リチウムの鉱石として利用されています。

板状の結晶は希で、魚の鱗(うろこ)の塊のような形状で産出するので、鱗雲母(りんうんも)とも呼ばれています。

日本での有名な産地は、福岡県福岡市西区長垂山のリチウムペグマタイトですが、岩手県崎浜、茨城県妙見山などでも小規模に産出しています。

 

チンワルド雲母 KFe2+2AlAl2Si2O10(OH)2

チンワルド雲母は、リチウムと鉄を含む雲母KFe2+2AlAl2Si2O10(OH)2KLi2AlSi4O10F2の間の系列名であり、独立種ではありません。

日本では岐阜県中津川市、滋賀県大津市の田上山など花崗岩質のペグマタイトで見られます。

また、田上山ではチンワルド雲母の鉄をマンガンに置き換えた新鉱物が発見され、鉱物学者・益富壽之助に因んで益富雲母の名が付けられれ、化学組成は KLiAlMn2+AlSi3O10F2 で、こちらは独立種です。

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(画像の左右5cm)
白雲母の小さな結晶が密集しています。

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(画像の左右1cm)
白雲母の拡大画像です。

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(画像の左右6cm)
小さな晶洞ですが、晶洞の上部に黒雲母のりっぱな結晶が見えます。

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(画像の左右5cm)
晶洞の側面にシジミチョウの羽のような黒雲母の結晶です。

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(画像の左右2cm)
黒雲母の表面が風化し、土色に変わっています。

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(画像の左右4cm)
小さな晶洞の奥に、金属のような輝きを放つ金雲母の塊が見えます。

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(画像の左右1cm)
金雲母の拡大画像です。

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(画像の左右7cm)
チンワルド雲母のような薄いピンクがかった色ですが???・・・(・_・;)です。
チンワルド雲母のあるところ、トパーズ有りと言われ滋賀県大津市の南東、田上山では、普通に共産するといいます。

私にはトパーズの採取経験はありませんが、当地の花崗岩ペグマタイトからも、ごくまれにトパーズを産出します。

紫水晶晶洞(巨大紫水晶晶洞)

江田島地図2分割南(陀峯山右下) 

巨大な紫水晶の晶洞と、そこでの紫水晶成長過程の考察です。

この巨大紫水晶晶洞は、奈良県在住のS氏と愛知県在住のO氏によって、2009年11月22日に発見されました。

場所は、バナナ形紫水晶晶洞 1/3 2/3 との中間点で、晶洞 2/3 が発見された翌日です。

紫大晶洞理想図B 
(巨大晶洞の最大横幅は1mで、左下は石英平板15cmの下面に結晶した、亀の子形紫水晶のイメージ図です。)


巨大晶洞といいましても、当地の場合は全体として巨大な集合体となったようで、部分的にはラグビーボール形や、バナナ形、多数のゴルフボール形が寄り集まったものと考えられます。

もちろんその晶洞の内には、名前どおりに巨大な水晶も形成され、水晶にはなれなかった石英(珪石)の大きな平板状欠片が散在します。

と、いいますか長い年月をかけて、安定的に成長することのほうが難しいようで、巨大な晶洞で成長した水晶にはいびつなムラのある水晶や、大きな石英片、石英隗が大半です。

 

成長が止まり、粘土物質に埋まった晶洞も、その後の地殻変動や花崗岩岩体の収縮などの熱を得て、再び活性化します。

今までの小さな紫水晶晶洞では見られなかった別タイプの紫水晶として、晶洞内に散在する大きな石英平板の下面にできる、亀の子形紫水晶がもっとも特徴的です。

新たな熱源を得て、巨大晶洞が活性化したとき、その晶洞内で蓋をするように、水平になった巨大水晶や、石英(珪石)の平板面は、下部からのフッ素ガス?あるいは高温蒸気で下面がきれいに洗われて、その下面の粘土との間にわずかな隙間が開き、そこに新たな水晶の成長面が作られます。

(たとえは悪いのですが、味噌汁のナベの蓋につく水滴の一粒一粒が紫水晶へと成長した感じ・・・(^_^;)です。)

 

新鮮な結晶成長面に供給された鉄イオンを含む低温の過飽和珪酸液から作られる紫水晶の成長方向は水平で、また低温の過飽和珪酸液が供給される期間は短く、1つの紫水晶が大きく成長することはないのですが、晶洞が大きい分、珪酸液の流入も多いので、小さな紫水晶が群生して成長します。

 

その他の紫水晶は今までの、ラグビーボール形やバナナ形、ゴルフボール形で説明したとおりですが、いずれも一回りも二回りも、それ以上に大きな紫水晶に成長しています。

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(画像の左右120cm)

もしもし。
紫水晶の、ごっつ大きなガマにあたりましてん。
まだ、残してあるから取りにいったらええよ。
おれ、明日仕事あるし・・・。

S氏から大阪弁?のお電話をいただき、翌日速攻です。

9時前には現場に着いたのですが、前夜の雨で地面はベチャベチャ、穴の深さは60cm以上はありますので、膝をついたくらいでは掘り進むことはできません。
まっ、プロ級のS氏の掘った後じゃ何も出てこないだろうって、穴の写真を撮るだけにして、乾いた岩場でおむすびを食べていると、ピロロロロ~電話です。

掘りました?
すごいでしょう?
えっ、掘ってないんですか?
お願いですから、掘ってください。

そこまで言われたんじゃ、たとえブランド物の作業服が泥だらけになろうとも・・・(^_^;)です。

今、仕事、だいじょうぶ?
で、で、でたよ~~~。
すごいよ~~~。

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(画像の左右25cm)

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(画像の左右30cm)

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(画像の左右20cm)
画像で上に見える亀の子形紫水晶が、下を向いた状態で水平に横たわっていて、周りは固い長石で、びっしりと囲まれていましたが、紫水晶の表面だけは薄く灰色の粘土で覆われていました。

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(画像の左右6cm)
周りを固い長石で囲まれていて、壊れずに取り出せたのは奇跡?です。
形態としてはゴルフボール形で、1個のみの単独晶洞です。
表面には一部に溶食?、成長途中?と思われる、すべすべのクレーターができています。

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(画像の左右5cm)
固い長石に囲まれて単独でポロリ、抜け落ちてきました。
Sさん、ありがとうございました・・・m(__)mです。



紫水晶晶洞(ゴルフボール形 2/2)

江田島地図2分割南(陀峯山右下) 

場所は先の「ゴルフボール形 1/2」紫水晶晶洞から右に3mの位置です。
あれから半年、夏の暑さも薄らいだ9月4日、今季最初の水晶探索です。

春に訪れたとき、この付近の岩肌を覆う土砂を洗い流すため、雨水を誘導する水路を作っておきましたので、梅雨から夏にかけての雨でどれだけの成果があったかを確認するのと、やっぱ2匹目のドジョウを期待してって気持ちも・・・(^_^;)です。

この年は雨量も少なかったせいか、期待どおりには土砂を洗い流していませんでしたが、人力でかき出す10分間ぶんくらいの表土ははぎとられ、新鮮な岩盤がわずかですが、地表に現れていました。

春に掘り出した、ゴルフボール晶洞を観察していましたら、右手の方から「コッチヨ、コッチ」って声が聞こえます。
網膜の端っこに白い人の顔のようなものも動きます。
ぎぇ~~~。
一瞬腰が引けましたが、
再び、「こっちよ、こっち」って・・・

ひきつった目で凝視しますと、女性の顔そっくりの白い石英塊が揺れるシダの葉っぱの向こうで・・・

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(画像の左右50cm)
呼ばれた理由がわかりました。

ご紹介します。
晶子さんです。

耳が痒かったのです。
さっそく、特大の耳かき棒で耳掃除を始めます。

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(画像の左右8cm)
まずは、耳垢が2つ・・・(^_^;)です。

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(画像の左右60cm)
もっと、奥の方まで丁寧にやってよ・・・

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(画像の左右8cm)
お、おぉ~~~、特大の耳垢です。

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(画像の左右3m)
耳掃除の御礼として、頂いた水晶、バックの奥にしまって「さようなら」・・・(*^。^*)です。

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(画像の左右5cm)
晶子さんの耳垢です。

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(画像の左右3cm)
今は東京のお友達のお家で、楽しく暮らしています・・・(*^。^*)です。






紫水晶晶洞(ゴルフボール形 1/2)

江田島地図2分割南(陀峯山右下) 

規模の大きい長石質の石英ゴチャ混ぜペグマタイトの中に、ゴルフボールくらいの大きさをした、紫水晶の晶洞を見ることがあります。

紫マイクロ晶洞図 

ゴルフボール形紫水晶晶洞と、そこでの紫水晶成長過程の考察です。

 

長石と珪石とでできた大きなペグマタイトの中に、ゴルフボールくらいの小さな晶洞があって、中に親指の爪くらいの大きさで、きれいな自由成長をした両晶の紫水晶が1個か2個入っていることがあります。

 

花崗岩岩体の冷却が進み、長石質のペグマタイトが完成したのちに、外部からの熱エネルギーでペグマタイトの中央部が再び熱を帯びて部分溶解します。

その小さな空隙に、周りの岩体から絞り出された鉄イオンを含む珪酸液が濃縮され、結晶したものです。

この熱源は花崗岩自体の収縮か、地殻変動による圧縮熱、あるいは岩体内の放射性物質によるものかも?・・・(_;)です。


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(画像の左右1m)
当地でもまれに見る巨大な長石質ペグマタイトにゴルフボールが抜け落ちたような穴が見えます。
手袋の人差し指の先10cmのところです。

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(画像の左右7cm)
怪しい気配を感じましたので、ドライバーの先っちょで突っついてみました。
なんじゃ~~~、この黒い粒は・・・(・_・;)です。

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(画像の左右8cm)
佐久間ドロップ???

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(画像の左右4cm)
照明がいまいち・・・(^_^;)です。

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(画像の左右5mm)
紫水晶の先端部です。

紫水晶晶洞(バナナ形 3/3)

江田島地図2分割南(陀峯山南C) 

この紫水晶晶洞の場所は、秘密・・・(^_^;)です。
先に説明しました、「バナナ形紫水晶晶洞はブドウの房状に分布する」の法則からいえば、この紫水晶晶洞の付近に、複数の晶洞が見つかる可能性が強いから・・・(*^。^*)です。

当然、その後10回以上はこの付近を探査していますが、すべて空振りです。
付近の岩盤が固いのと、一番探査したい場所が土や草で覆われているため?もあります。
最悪、50万年後、地球が猿の惑星に変わった後で、進化したチンパンジーさんが「ラッキー、ムラサキ、ミッケ」ってことに・・・(~_~;)です。

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(画像の左右40cm)
黒っぽい花崗岩の岩盤に、白い石英塊が光ります。
おや、草が生えてる。
穴も深そぉ~。
少し穴の奥をかき回すと、カチッって小石の当たる音が聞こえます。
「ラッキー、ムラサキ、ミッケ」チンパンジーに近いけど、現代のホモサピエンスが叫びます。

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(画像の左右3cm)
爪よりも小さなムラサキさんです。

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(画像の左右25cm)
穴が狭いので、耳かきを操作する要領で、ドライバーを操ります。

091005 025 (800x600) 
(画像の左右50cm)
ぎりぎりドライバーの先がとどく場所で最後の紫水晶です。

091005 044 (800x600) 
(画像の左右12cm)
晶同内のすべての紫水晶です。

091012a 023 (800x598) 
(画像の上下17cm)
ほぼ晶洞内をそのままに再現しています。
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