ツユクサ科ムラサキツユクサ属の常緑多年草で花期は5~8月
南アメリカが原産地で、日本には昭和初期に観賞用として移入されました。
繁殖力が強く本州~九州の各地で逸脱野生化しており、要注意外来生物に指定されています。
林下や道路脇などの日陰や湿潤地に群落を形成、茎は匍匐し草丈50cm、葉っぱには柄がなく、基部は葉鞘となり、葉身は卵形楕円形で3~6cm、葉先は尖ります。
花は葉わきや茎頂に1~3個がつき、花弁は白色の三角形で3枚が同形となり花径は2cmくらいです。
トキワツユクサ(ノハカタカラクサ)と酷似したものに、ミドリハカタカラクサ(シロフハカタカラクサ)、オオトキワツユクサ、などもあり、トキワツユクサは結実しますが、ミドリハカタカラクサやオオトキワツユクサは結実しないとされます。
江田島市内では道路脇の溝や、林縁の日陰などに小規模な群落をつくっています。
20120517江田島町小用

20150525江田島町小用

20170518江田島町小用

20170527江田島町小用

20190601江田島町小用

20170708大柿町飛渡瀬(斑入り)

20160703大柿町飛渡瀬(白化)

ツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草で花期は6~9月
北アメリカ東部が原産地、日本への移入時期は定かではありませんが、江戸時代後期にヨーロッパ経由で観賞用として入ったものや、その後の移入品が交雑し一部が野生化したと思われます。
茎は直立または斜上し、15~115cm、葉っぱは螺旋状に並び、無柄で線状披針形で5~45cm、葉先は尖ります。
花序は茎頂または葉腋に生じ、花は濃青色~バラ色で径3~4cmくらいの3弁花となり、昼過ぎには萎む一日花です。
蒴果は4~6mm、種子は2~3mm、タネがよく実り、こぼれダネでも増えるので、個体差が多く見られます。
一般的に交配園芸種を総称してオオムラサキツユクサと呼ぶことが多く種間雑種も多くありますが厳密には別種となります。
江田島市内でも多くはありませんが道端や空き地、屋敷跡地や花壇の隅っこなどに半野生状態のムラサキツユクサを見ることがあります。
20150416江田島町津久茂

20150416江田島町津久茂

20120604江田島町小用

20100522江田島町小用

20061110江田島町小用

20150521大柿町深江(オオムラサキツユクサ)

20170512江田島町切串(オオムラサキツユクサ)

ツユクサ科イボクサ属の1年草で花期は8~10月
北海道~沖縄の湿地や水田などに生育、茎は這い、枝が斜上して草丈は20~30cmとなります。
葉っぱは互生、基部は葉鞘となり茎を包み、葉身は挟披針形となり2~7cmですが、沈水状態では9cmくらいと大型になります。
葉腋や茎頂に1~稀に数個、淡紅色で径1cmの3弁花がつきます。
子房は3室からなり、果実は楕円形で6~10mm、成熟すると先が3裂します。
江田島市内では田んぼや用水路、休耕田などで普通に見ます。
条件によっては大発生し、水田雑草として嫌われますが、花は愛らしくてきれい・・・(*^。^*)です。
20121001江田島町幸ノ浦

20160927江田島町切串

20160927江田島町切串

20101004江田島町切串

20110928江田島町切串(果実)

20170919江田島町切串(2輪咲き)

ツユクサ科ツユクサ属の1年草で花期は6~10月
北海道~沖縄の道端などに生え、茎の下部は這って広がり、草丈は20~50cmとなります。
葉っぱは卵状披針形で5~8cm、無毛で基部は膜質の鞘になり、上縁に毛があって葉先は尖ります。
花は径約2cm、総状花序ですが1個ずつが順に開き、夕方にはしぼむ1日花となります。
花弁は3個で下方の1個は白い披針形、上側方の2個は青色の卵円形で大きく目立ちます。
さく果は長楕円形で、2片に割れて黒色半楕円形で7~8mmくらいの種子4個が入ります。
江田島市内では農道脇などのやや湿気た場所に群生、耕作地に侵入すると駆除が難しく雑草として嫌われます。
ツユクサには個体により変化が多いとされており、花色の濃いもの薄いものがあり、花の大きさも色々あるそうです。
江田島市内でも、まれに色の薄いウスイロツユクサや真っ白のシロバナツユクサを見ることがあり、あとに「ウスイロツユクサ」の項を設けました。
20181009江田島町秋月

20180926大柿町飛渡瀬

20180919江田島町中央

20180917大柿町飛渡瀬(農機具小屋の屋根に・・・)

20180916沖美町三吉

20060912江田島町小用

20160915沖美町岡大王

20110823江田島町秋月(ウスイロ~シロバナツユクサ)

1)ツユクサ | 2)イボクサ |
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3)ムラサキツユクサ | 追1)トキワツユクサ |
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追2)マルバツユクサ | 追3)ウスイロツユクサ |
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追4)ヤブミョウガ | |
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イグサ科イグサ属の多年草で花期は6~9月
古い時代の帰化植物説もありますが、今は北海道~九州の山野、とくに人里近くで人の踏み跡などに生えており、草丈は30~50cmとなります。
葉っぱは扁平で細く、葉鞘と葉身の境に灰白色で膜質の葉耳がつき、苞は葉状で花序より長く伸びます。
茎の先に集散花序をつけ、花被片は緑白色6枚で先が尖り星状に開きます。
雄しべは6個、果実は卵形5mmくらいとなります。
江田島市内ではやや湿気た空き地や、田んぼの埋め立て地、農道などの日当たりで見ます。
20180516大柿町深江

20180527江田島町切串

20180527江田島町切串

20180527江田島町切串

20180527江田島町切串

20200603江田島町江南

イグサ科スズメノヤリ属の多年草で花期は4~5月
北海道~九州の山野草地に生え、草丈は10~30cm、根生葉は幅5mm長さ15cmの広線形で白い毛があります。
茎の先に赤褐色の花が多数集まった卵球形の頭花を1個、まれに3個つけ、花被片は広披針形で6枚、雄しべ6個、花糸は短くて葯が目立ちます。
さく果は褐色で種子には白い種枕がつきます。
江田島市内では農道の石垣や土手などの日当たりで、ごく普通に見ます。
20200323大柿町深江

20200323大柿町深江

20180414江田島町江南

20180322江田島町切串

20180322江田島町切串

20110419江田島町小用

イグサ科スズメノヤリ属の多年草で花期は4~6月
北海道~九州の山野や道ばたに生育、叢生して株をつくり草丈は12~25cmです。
頭花以外はスズメノヤリに似ており、葉っぱはやや幅広く、縁には長白毛があり葉先は尖ります。
花茎は細く直立し花序は散形状、花柄の先に1花がつき、淡い褐の花被片6枚を星状に開きます。
花径は6mm、雄しべ6本、葯は花糸とほぼ同長、果実は4mm弱で広楕円形の種子数個が入ります。
江田島市内では、現在のところ未発見、全力にて探索中です。
似たものにスズメノヤリ(花が頭状につく)、ヤマスズメノヒエ(枝の先に数個の花がつく)、ヌカボシソウ(枝の先に1個の花がつく)があります。

イグサ科イグサ属の多年草で花期は7~10月
北海道~九州の湿地に生え、茎はそう生し円筒状で、径1mm、草丈は30cmくらいです。
茎からは数個の花序を出し、頭花2~6花がつきます。
蒴果は狭披針形で花被片よりも大きく6mmくらいとなり、中に小さい種子多数が入ります。
別名をホソバノコウガイゼキショウとも呼ばれ、コウガイゼキショウと比べ全体がきゃしゃに見え、茎が円筒形で、頭花に付く花が少ないとされます。
江田島市内でも、田んぼの土手や休耕田などの湿地を丹念に探せば見つかると思いますが、観察眼が未熟なために現在未発見、全力探索中・・・(^_^;)です。

イグサ科イグサ属の多年草で花期は6~7月
北海道~九州の湿地に生え、茎はそう生し扁平で、幅1~2mm、草丈は20~40cm、葉っぱは茎を包み左右に出て扁平、2~4cmで先が尖ります。
茎の先端や葉の付け根から数個の集散花序を出し、頭花を10個ばかりつけます。
花被片は6枚で薄緑色、径8mmの杯状に開き、中に白い1mmくらいの花糸が目立ちます。
蒴果は4mmくらいで中に小さな種子が多数入ります。
江田島市内では田んぼの土手や休耕田などの日当たりで見ますが、意識して探さないと気づきません・・・(^_^;)です。
20180516大柿町深江

20180516大柿町深江

20180516大柿町深江

20180516大柿町深江

20180516大柿町深江

20170513江田島町小用

イグサ科イグサ属の多年草で花期は4~5月
北海道~沖縄の野原や湿地に生え、茎は円柱形で株立ちし草丈70~100cmとなります。
茎の途中から花序が出ているように見えますが、この部分までは茎で、これより上の部分が苞葉と呼ばれる葉っぱです。
花茎は短く花は緑黄色~淡い褐色、花被片は披針形で6枚、果実は楕円形で2~3mm、種子は0.5mmで膜質物がつきます。
よく似たホソイには茎の表面に明瞭な縦の肋があります。
広島県東部で栽培される備後イグサによる備後表は有名ですが、近年の畳み需要の激減と海外産イグサの影響で衰退、危機的な状況となっています。
江田島市内では休耕田や道路脇の湿地などで見ます。
20130611江田島町幸ノ浦

20140518江田島町小用

20150513能美町鹿川

20180516大柿町深江

20180427大柿町飛渡瀬

20170523江田島町小用

20190516江田島町幸ノ浦

百年前に記録された「江田島村の植物」ではイ科と記されていますが、今はイグサ科が一般的です。
ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は10~11月
中国~ヒマラヤ地方が原産地で、10世紀頃には薬用あるいは野菜として国内で栽培されていました。
地中に2~3cmくらいの鱗茎があり、秋に葉っぱよりも先に花茎が直立し、25~30cmとなった先端に径4cmくらいの球形散形花序をつけます。
花は径8mm、紅紫色の6弁花となりますが、長年の品種改良により4倍体となっているために種を付けるのは極めて稀で発芽もしませんので、繁殖は分球によります。
葉っぱは花茎よりやや遅れて伸び始め、春には40cmくらいに成長、初夏に枯れます。
江田島市内ではかって多いに栽培が奨励され、段々畑の最上部にまで植えられていましたが、近年では小規模な商用栽培と自家用栽培のみとなりました。
近縁種として熊野町小迫地や呉市灰ヶ峰にヤマラッキョウが自生しますが江田島市内では未確認です。
20121107江田島町切串

20141026能美町鹿川

20151016能美町高田

20191104江田島町中央

20161102江田島町切串

20201105大柿町飛渡瀬

ヒガンバナ科ハマオモト属の多年草で花期は7~9月
東アジアから南アジアの温暖な地域に分布、日本では、房総半島南部、山口県南西岸より南の沿岸砂丘に自生します。
根際から生える葉っぱは幅広い線形で肉厚、長さ50cm以上です。
花茎は葉っぱの中央から50cmくらいに直立し、太い花茎の先に白花10数個が付き、花被片は6枚で細長くそり返ります。
花は夕方から開き始め深夜に満開、芳香がありスズメガにより花粉が媒介されます。
果実は子房が肥大したもので、熟すと開裂しコルク質に覆われた種子数個が落下し、海面を浮遊することも可能です。
広島県内の野生種について、宮島や福山市仙酔島での観察例がありますが現在は不明、江田島市内の海岸でも発見の可能性は十分にあるのですが・・・(^_^;)です。
江田島市内では野生種に近い品種や、園芸改良品種などが花壇や庭の隅に植えられているのを見ます。
園芸品種にはインドハマユウとアフリカハマユウがありますが、分類が難しく総称してクリナムとも呼ばれます。
20100727江田島町鷲部

20110823江田島町鷲部

20200603江田島町江南(園芸種)

20100702江田島町江南(園芸種)

20140620江田島町宮ノ原(園芸種)

20100708能美町中町(園芸種)

ヒガンバナ科ハナニラ属の多年草で花期は3~4月
南アメリカが原産地で、日本へは明治時代に観賞用として移入されましたが、繁殖力が強く各地で逸出し帰化しています。
地中に1cmくらいの鱗茎があり、晩秋~冬、ニラに似た葉っぱ数本が伸び出して10~20cmとなり、花後さらに伸びて30cmくらいとなりますが、初夏には枯れてしまいます。
早春、葉っぱの間から花茎が数本立ち上がり、先端に白~淡青色で花径3cmの6弁花が付きます。
分球による繁殖が普通ですが、花後2カ月くらいで成熟する種を蒔くと、3年後に少し変わった花?が見れます・・・(*^。^*)です。
葉っぱをちぎるとニラに似た匂いがしますが、全草が有毒ですので注意が必要です。
江田島市内では花壇や庭先などに栽培されていますが、逸脱種が道端や空き地などで普通に見られます。
20110323江田島町中央

20180325江田島町鷲部

20180329大柿町飛渡瀬

20180408江田島町切串

20190327大柿町飛渡瀬

20020401江田島町小用(8弁花)

ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は4~5月
原産地は中国西部~シベリアで、中国では紀元前にすでに栽培されていましたが、日本には奈良時代になって渡来、野菜として広く普及しました。
一般種は春に種を蒔き、晩春に苗を植え変えて成長の早い品種は夏ごろから遅いものは秋ごろから収穫、翌年春に花茎が伸び始めて開花、晩春~初夏に結実します。
葉っぱは中空で30~50cm、花茎も中空で40~60cmとなり先端に径8cmくらいの球形散形花序(ネギボウズ)をつけます。
花は白色の6弁花で8mmくらい、品種、個体、環境によっては花は咲かず、花茎頂部にムカゴあるいは珠芽ができます。
種は一つの花に6個がつき、ふつうの繁殖では種を蒔いて育てますが、株分けやムカゴ、珠芽を植え付けることもあります。
関東では根深ネギが主流ですが、関西は九条ネギなどの葉ネギや小ネギが、広島ではワケギ(ネギ系とタマネギ系の雑種とも)と、地域により特徴のある品種が多く存在します。
江田島市内では、九条ネギ系の葉ネギやワケギが多く栽培されており、商用栽培も盛んですが、家庭菜園でも必ず植えられる野菜となっています。
20191209江田島町切串(九条ネギ系の葉ネギ)

20130418江田島町切串(ネギボウズ)

20170429江田島町秋月

20190411江田島町切串(家庭菜園)

20110602江田島町鷲部(ヤグラネギ・珠芽)

20110322江田島町小用(下仁田ネギ)

20150510大柿町深江(ワケギ・ムカゴ)

ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は5~6月
原産地は中央アジア、紀元前には古代エジプトなどで栽培されており、食用・薬用としておおいに利用されていました。
中国には紀元前140年頃に伝わり、日本には中国を経て8世紀頃には伝わっていたとされますが、食用として広く栽培されるのは第二次世界大戦の後となります。
夏の暑さに弱いため暖地では6月頃に掘り上げて乾燥貯蔵、9月に鱗片を地植えします。
葉っぱは春にかけ40~50cmに成長、5月ころ葉っぱの中央から花茎が伸び出してきます。
鱗茎を食用とする場合、花茎は早めに摘み取りますが、そのまま放置すると先端に径6cmくらいの球形散形花序をつけます。
花は白色~薄紫色の6弁花で径8mmくらい、花後にムカゴができますが、花が咲かずにムカゴだけが生育することもあります。
品種により稀に種ができることもあるそうですが、繁殖は鱗茎の分割、あるいはムカゴを二年間肥培します。
ニンニクは国内各地で栽培されますが8割を青森県産が占め、香川県が2番となります。
ちなみにジャンボニンニクには紫色の大きな散形花序が付きますが、ニンニクとは別の種で、ネギ科リーキ種の別変種となります。
江田島市内も近年ある程度の商用栽培が行われていますが、多くは自家用として畑の隅などで栽培されています。
20100322江田島町切串

20110608能美町高田(蕾?・ムカゴ?)

20110626江田島町江南(花)

110626江田島町江南(ムカゴ)

20180609江田島町切串(ネギ科リーキ種ジャンボニンニクの花)

20180609江田島町切串(ネギ科リーキ種ジャンボニンニク)

ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は8~9月
原種は中国北部からモンゴル・シベリアに自生しており、紀元前には野菜化されたものが中国西部、ベトナム、インドなどで多いに栽培されていました。
日本へは弥生時代に中国から伝わってきたといわれ、古事記には、「賀美良(かみら)」 平安時代の薬物辞典には「古美良(こみら)」 万葉集には「久久美良(くくみら)」という呼び名で登場します。
地下には横に連なった小さな鱗茎があり、葉っぱは線形で偏平、30cmくらいに伸び、葉っぱの間から30~40cmの花茎1本が直立し、先端に径4cmくらいの半球形散形花序をつけます。
花は白色6弁花で6mmくらい、花後に果実を結び、中に黒色の小さな種6個があります。
国内の生産量は6万トンで、4割超を1位の高知県と2位の栃木県が占め、次いで茨城県、群馬県、宮崎県、福島県、北海道となります。
江田島市内での商用栽培は少なく、多くは自家用として畑の隅などで栽培されています。
20170905江田島町小用

20110909江田島町切串

20180906江田島町切串

20190914能美町中町

20100914江田島町中央

20160919江田島町津久茂

20201122江田島町津久茂(種子)

ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は5~6月
原産地は中央アジアとされますが、野生種は発見されていません。
タマネギは最も古い栽培植物のひとつとされ、ピラミッド建設に従事した労働者に配給されていたと云います。
日本へは江戸時代末期に長崎に伝わり観賞用となっていましたが、食用としては、明治4年に札幌で試験栽培されたのが最初です。
農家による栽培は明治18年頃からとされ、明治末には一般にも知られる野菜となりました。
品種には秋蒔き種と春蒔き種、辛味種と甘味種、薄皮や表層が赤くなる種や小タマネギ、エシャロット、葉タマネギなどの多品種に分かれます。
国内(平成30年)では北海道の春蒔き種が生産量約67万トンで約60%、以下秋蒔き種の佐賀県が10%、兵庫県が8%、長崎県、愛知県、静岡県、栃木県が1~2%となっています。
暖地で一般的な秋蒔き種は、秋に種を蒔き、晩秋に20cmくらいとなった苗を一本ずつ間隔をとって植え替えます。
春先から徐々に株元が膨らみ、晩春から初夏にかけ成熟、葉っぱが枯れ始めたころに収穫します。
江田島市内では商用としての栽培は僅かで、主には秋蒔き種の苗を購入し、自家用として栽培、6月頃に収穫します。
ちなみに収穫前に花茎が立ち上り、頂部にネギ坊主が付いたものは売り物にはなりませんが、毒成分とかはありませんので、美味しくはないけど自家用になら・・・(^_^;)です。
苗を植える時期が早過ぎたり、冬場の気候が暖かく成長が早過ぎた場合にトウ立ちします。
試したことはありませんが、苗の定植1ヵ月後くらいに元気の良すぎる苗の葉っぱを切り落とすと成長が遅れトウ立ちし難いと云われます。
20190207能美町高田

20100509能美町中町

20100522江田島町小用

20130418江田島町切串(収穫・天日干し)

20110602江田島町鷲部(トウ立ち・花)

ヒガンバナ科タマスダレ属の多年草で花期は5~10月
南米アルゼンチン、チリ、ペルーなどの温帯が原産地で、明治初期(1870年頃)に渡来、全国で観賞用として栽培されており、逸出・野生化の見られる地域もあります。
地中には径2~3cmの鱗茎があり、葉っぱは常緑、線形肉厚で10~40cmくらいに伸びます。
別名レインリリーとも呼ばれ、雨後急速に花茎を伸ばし、先端に白色6弁花1花を上向きに付けます。
花茎は直立し30cm、花はユリ状で径5cmくらいとなり、花後に種を付ける株もありますが、普通は分球により繁殖します。
江田島市内では民家の庭先などに観賞用として植えられており、道端や空き地などの日当たりに半野生化した株も見ます。
20100928江田島町小用

20101001江田島町小用

20190904能美町中町

20190904能美町中町

20170915沖美町三吉

20170924大柿町飛渡瀬

ヒガンバナ科スイセン属の多年草で花期は2~5月
スイセンは地中海沿岸~北アフリカに約30種の原種があります。
ヨーロッパでは古くから好まれており、チューリップほどでは無いにしても投機目的での品種改良などもあったようです。
ウエールズでは黄色のラッパ水仙が国花に制定されており、近年でも各地で多くの新品種が作り出されています。
ちなみに、1954年までにイギリス王立園芸協会に登録された品種は、1万1000種とされています。
ヨーロッパでの改良種は、一般的にはラッパズイセンと呼ばれるような、花が大きく、副花冠が目立つものが多いのですが、近年は小型の品種や花被片が反り返るタイプなど多種多様な品種があります。
ちなみに、ここではニホンズイセンとその近縁種以外を、総称してセイヨウズイセンとさせていただきました・・・(^_^;)です。
江田島市内では秋に球根を購入、鉢植えや花壇で楽しまれています。
20130319江田島町小用

20100311能美町中町

20170316江田島町津久茂

20170401江田島町津久茂

20190311能美町中町

20190320沖美町三吉

20190328江田島町鷲部

20120415江田島町津久茂

20110409江田島町切串(原種ブルボコディウム)

ヒガンバナ科スイセン属の多年草で花期は12月~翌年2月
原産地は地中海沿岸で、フサザキスイセンから突然変異起源で生まれた3倍体が中国南部を経由し、室町時代以前に日本に渡来したとされます。
逸脱あるいは半野生化したものが、関東以西~九州の海岸付近の日当たりに生育します。
地下に径3cmくらいの球根があり、晩秋から芽出しが始まり幅1cm長さ40cmくらいで肉厚の葉っぱ数本が束生します。
花茎は直立し、中空で30cmくらい、先端に数花が房状に付きます。
花被片は6枚で下半部は合生し花径は3cmくらい、中心にある黄色い筒状の部分は副花冠と呼びます。
花被片は白色で、変異種に八重咲種や花被片が黄色いものがあります。
3倍体で種は出来ませんので、繁殖は分球によります。
江田島市内では人家廻りや畑の縁、農道脇などで数十株が群生します。
20080229江田島町小用

20180221能美町中町

20170208大柿町飛渡瀬

20200130沖美町是長

20200223大柿町大君

20190114大柿町大君

20190114大柿町大君

20140225江田島町小用(八重咲き種)

20190115江田島町小用(八重咲き種)

20171227江田島町津久茂(黄花種)

20210120能美町高田(一重と八重の中間的な突然変異種です)

ヒガンバナ科タマスダレ属の多年草で花期は6~10月
メキシコ、グアテマラが原産地で、日本には1845年頃にパイナップルの栽培土に混入して渡来したとされます。
以後観賞用として栽培されてきましたが、暖地では逸出して野生化している地域もあるとされます。
葉っぱは15~30cm、幅7mmくらいで緑色光沢あり、春から秋にかけて7~10枚が地下の鱗茎より束生します。
花茎は30cmくらいで直立、先端に径6cmで桃色の花を1輪つけます。
外花被片3枚、内花被片3枚の6弁花で、下部は合着します。
雄しべは6本で葯は黄色、雌しべは白く柱頭が3裂、子房は緑色のち褐色で3室からなり、黒い4mmくらいの種子10数個が入ります。
江田島市内では庭先などで栽培されるほか、人家周辺、畑周りや道路脇などに半逸出した株も見られます。
20120918江田島町鷲部

20090608江田島町小用

20170909大柿町飛渡瀬

20180528江田島町江南

20140807江田島町中央(8弁花)

20060904江田島町秋月(8弁花)

20170909大柿町飛渡瀬(8弁花)

ヒガンバナ科クンシラン属の多年草で花期は3~5月
南アフリカが原産地で、日本には明治時代に渡来、当初は葉っぱの美しさを楽しむ観葉植物として楽しまれていました。
改良もあって近年では春に咲く豪華な花も人気ですが、株の寿命が長く多年にわたる栽培管理ができることも魅力の一つです。
葉っぱは通年つややかな緑、長い靴べら状で30~40cm、花径は円柱状で直立し30~50cmくらい、先端にユリ状で4~6cmの花が数個放射状に付きます。
花被片は6枚、色はオレンジ、黄、緑などがあります。
地下に球根は無く、株分け又は他家受粉による種子で繁殖、発芽から開花まで2~3年とされます。
一般には開花株となったものが鉢植えで販売されています。
江田島市内では軒下や玄関先、庭の木陰で鉢植え栽培されています。
20130509呉市見晴
20110323江田島町中央
20191123能美町高田
ヒガンバナ科ヒッペアストルム属の多年草で花期は5~6月
原産地は中南米、西インド諸島で約90種の原種と数百種の園芸種があるとされ、日本には江戸時代末期に観賞用として移入されました。
品種により様々ですが春に球根先端部から靴べらのような葉っぱが数本対向して発生、やがて中央部より太い中空の花茎が伸びだし、先端にユリに似た10cmくらいの花を数輪放射状に咲かせます。
花色は、白やクリーム、ピンク、紫、赤、オレンジ、複色、覆輪と多様で、八重咲きもあります。
江田島市内では、花壇や鉢で栽培されます。
ラリラリラリラ♪
しらべは アマリリス♪ ・・・(*^。^*)です。
20100522江田島町小用
20170518江田島町秋月
20110521江田島町小用
ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は6~7月
北海道~本州、四国の海岸や川の土手、山野の草原などに自生し、また畑でも野菜として栽培されます。
食用とされるネギ類の中では最も細い葉っぱで、円柱形15~40cm、幅3~5mmで中空となります。
花茎は30~50cm、葉叢の中央から出て直立し、先端に淡紅紫色の小さな花を散形花序に多数つけ径3cmくらいの球状となります。
花には淡紅紫色の花被片が6枚あり、披針形で1cmくらい、葯は淡紫色となります。
果実は蒴果で中に2mmくらいの黒い種子が3個入りますが一般的な栽培では分球した球根で繁殖させます。
江田島市内に野生のアサツキは無く、畑での栽培品も、多くはセイヨウアサツキ(チャイブ)ですが、野生アサツキとも交雑しやすく容易に雑種が出来るとされます。
むか~し、青森県下北半島の潮風がピューピュー吹き付ける海岸で、岩の割れ目に根をはり薄紫色の花を付けた野生のアサツキを見たことがあります。
20180514江田島町津久茂
20180514江田島町津久茂
20110405江田島町中央
20130520大柿町飛渡瀬
20130520大柿町飛渡瀬
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で花期は9月
中国が原産地で有史前に帰化、北海道~沖縄の人家に近い田畑の縁や堤防などに群生します。
葉っぱは30~40cm幅7mmくらいで線形、深緑色で光沢があり、花の終わったあとの晩秋に現れて束生し、翌年の3~4月に枯れます。
花茎は葉っぱの無い9月頃に30~60cmに伸びて直立、数個の花が散形花序につきます。
花被片は6枚、朱赤色で狭倒披針形となり40mmくらい、強く反り返ります。
葯は長楕円形で暗赤色、花糸は花冠の外に突出し赤色で上方に曲がり8cmくらいとなり、花柱は赤色で雄しべよりも長くなります。
国内のヒガンバナは3倍体で種子はできませんので、繁殖には球根を人為的に移植しますが、中国には2倍体のコヒガンバナがあり、そのコヒガンバナとショウキズイセンとの雑種シロバナヒガンバナなどもあります。
江田島市内では米作の衰退とともにヒガンバナの生育地は極端に少なくなってきましたが、お彼岸の頃には農道脇や人家廻りなどに真っ赤に咲くヒガンバナを見ます。
また、植木鉢や庭先などにシロバナヒガンバナやショウキズイセンも見ます。
島内でコヒカンバナは未確認ですが、ヒガンバナより1ヶ月くらい早く開花し5mmくらいの丸い種を数個付けるそうです。
20130924江田島町鷲部
20140925大柿町深江
20140928江田島町切串
20060927大柿町大原
20170924大柿町飛渡瀬
20110924江田島町小用
20180221能美町中町(葉っぱ)
20110923大柿町飛渡瀬(シロバナヒガンバナ)
20110923大柿町飛渡瀬(シロバナヒガンバナ)
20161007江田島町小用(ショウキズイセン)
ヒガンバナ科ネギ属の多年草で花期は5~6月
北海道~沖縄の畑や道ばた、土手などに生え、葉っぱは25~30cmで幅5mmくらい、断面は三日月状となります。
地下の鱗茎は1~2cmの球形となり早春の山菜として利用されます。
花茎は40~80cm近くとなり、先端に淡紅紫色で径4mmの花多数が散形花序につきます。
花茎に花がなく、ムカゴだけのものもあり、そのまま芽をだすこともあります。
ムカゴや鱗茎の分球により繁殖しますが、人為的環境に大きく適応しており、人間の手が加わらなくなると自然に消滅してしまうとされます。
江田島市内ではやや湿気た農道脇や人家廻りに群生して生育しています。
花茎にムカゴの付いたのはよく見ますが、花だけの花序は稀です。
20110602江田島町鷲部
20180604大柿町柿浦
20180603大柿町飛渡瀬
20180609能美町中町
20180514江田島町津久茂
20180322江田島町切串
20170127江田島町切串(イノシシが掘り起こしたノビルです)
百年前に記された「江田島村の植物」ではユリ科として22種の植物が掲載されていますが、近年の分類により、ユリ科・イヌサフラン科・キジカクシ科・キンコウカ科・サルトリイバラ科・シュロソウ科・ススキノキ科・ヒガンバナ科に細分類されました。