深江 親休鼻 2/2

親休鼻は能美島の最南端、簡単には近づけません。
半島の西側海岸のルートだと茶臼山から海岸に沿って約3km、ただ歩くだけなら1時間チョットの距離ですが、岩場あり~の、砂地あり~の、ゴロタ石あり~の・・・(^_^;)です。
半島の東海岸に沿ってだと残り100mの位置で断崖絶壁となり歩いては到達できません。
どうしてもっていうなら、その100mを泳ぎきれば親休鼻先端にタッチすることができます。

半島東の付け根、秀地から入り、東側の海岸沿いに南進して行き止まり近くの小山に登ってみました。
右先端の断崖部から100mばかり先が親休鼻です。
青い海の遥か海上に霞む、とんがった山が周防大島の嵩山で、左隅に柱島の山裾が少し写ります。

左から伸びる島影は倉橋島の善太郎鼻から大向鼻、右手前のなだらかな島が柱島です。

東側の海岸にも風波にさらされ、岩肌を削られた奇岩がいっぱい・・・(*^。^*)です。

こちら西側海岸も東に負けず劣らず、奇怪な岩肌が屏風のようにそびえます。
で、もって、崖の上から、だれかに呼ばれたような・・・???

潮が満ちるまでにはまだ少し余裕があるので、ちょっと寄り道を・・・。
フリークライマーのような強い握力や筋力は持ち合わせていませんので、カッコ悪いのですが浜辺の漂流物の中から使えそうなものを集め、それらを利用して岩をよじ登ります。

岩山の上から私を呼んでいたのは、水晶さんのご家族でした。
数千万年もの間、暗くて冷たい岩穴に閉じ込められていた水晶さんたち、やっと潮風と陽の光を浴びることができました。
めでたし、めでたし・・・(*^。^*)です。

この岩穴は、水晶さんのお家ではありません。
採石作業で作られた爆裂岩です。
花崗岩の岩肌にドリルで穴をうがち、ダイナマイトを装填して爆破した痕跡です。
ダイナマイトが使用される以前は、岩盤に数センチ間隔で石ノミを打ち込み、クサビによる破壊力だけで石を切り出していました。
島内でも古い石垣には、そのクサビ穴の跡が残った石材があります。

だいぶ潮が満ちたようです。
急いでかえらなくっちゃ~。

急いで帰る途中、おや、おやおやぁ~~~。
花崗岩の小石に混ざって、ゴロリ黒光りする石があります。
ペットボトルと同じサイズの水晶さん。
長い年月、打ち寄せる波で削らて角がありませんが、まさしく水晶さん。
「オラァ~もう、波と遊ぶのもあきたから、おまえさんチに連れてってくれよ~」
どうぞ、どうぞ、大歓迎します・・・(*^。^*)です。
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