小古江 農道

小古江地区では古くから遠浅の海を干拓し、また山肌を削っては雛段を重ね、長い年月を費して開墾が進められてきました。
そのため、山の頂にまで続く細い農道が縦横に張り巡らされていましたが、近年の農業や林業の不振により多くの農道や開墾地が雑木に覆われてしまい、その痕跡さえも失われようとしています。
上図、グリーンで示してあるのが今も利用できる農道、兼生活道路となります。

春、山桜が咲き始めました。
小古江大坪には、大道山(192.5m)が、小古江桜には、立山(192.5m)がありますがいずれの山も登山道を見つけることができません・・・(^_^;)でした。

農道脇の枝垂桜も花盛りです。

元は田んぼだったなごりを残し、レンゲの花がそこかしこ・・・。

休耕田にはハナショウブが植えられました。

昭和20年代まではサトウキビが育てられていたと云います。
そのサトウキビを搾るための石臼・・・(*^_^*)です。
ちなみに、文政二年(1819年)国郡志書出帳に記された小古江村の産物を・・・(大柿町史よりコピペ)
植物
「竹木花実」
松・杉・栗・枇杷・梅・桜・椿・柳・桃・槇・柿・つつじ・樫・菊・牡丹・仏の座・あさがお・水仙・あやめ・かきつばた・撫子(なでしこ)・せきちく・千日紅・金銀草・しのふ
「五穀」
米・麦・大豆・粟・黍(きび)
「物産」
椿・わた・芋・そば・唐黍(とうきび)・大こん・大角豆・さや豆・小豆・猿豆・あらいも・牛蒡・ちさ・ふき・わけぎ・ねぶか・なすび・木瓜・うり・冬瓜・ほうふら(かぼちゃ)・○うま・めうが・ごま
「薬品」
桔梗・白朮(びゃくじゅつ)・半夏・忍冬・麦門・陳皮・防風・葛根・香附子
動物
「禽獣類」
鴨・ひよ・鳩・四十から・雲雀・雉子・すすめ・からす・鷺(さぎ)・鳶(とんび)・もす・ばん・鶯・ひわ・磯雀・かもめ・かうもり・蚊・ぶと・はい・せみ・とんぼ・蛍・けら・蟻・蛇・はたをり虫・犬・猫・兎口鹿・まみ・猪
「魚類」
鯛・かれい・なまこ・あなこ・さば・いわし・たこ・此代(このしろ)・いな・はて・かなす・海老・片握(?)・めばる・ちまき・白魚

タバコ葉の火力乾燥小屋です。
葉タバコは大正後期のころから昭和40年代まで盛んに栽培されていました。

農道を登り詰めた先で、おどろく光景に出会いました。
米造りには八十八の手間が掛かるといいますが、この田んぼにはその倍の手間隙が掛かっていそうです。

このすてきな稲田を作り出した、おじさん・・・
「我ながらよくやった」って、腰に手を当てて田んぼを眺めています。
まったく、すばらしい出来・・・(*^。^*)です。

秋の陽に、カキの実が赤く染まりました。
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