バラ科サクラ属の落葉小高木で花期は3~4月
東アジアが原産地で古い時代に移入され、和歌にも詠まれていますが、近年の多くの品種は海外で品種改良がされ、再び日本国内に移入されたものが大半となります。
樹高は4mくらい、葉っぱは長楕円形で10cm、花は白色の5弁花で径15mm、果実は品種にもよりますが4cmの球形で梅雨明けのころ赤紫色~黄色に熟します。
鑑賞用とされることは少なく、一般には果樹として栽培されます。
江田島市内は小規模な試験栽培や、家庭用果樹として庭先での栽培はありますが、商用栽培には至らなかった様子です。
20140324江田島町幸ノ浦
20190325江田島町切串
20180328能美町中町
20180329大柿町飛渡瀬
20180614大柿町大原
20100712江田島町中央
バラ科シャリンバイ属の常緑低木で花期は5~6月
東北地方南部~沖縄の海岸や近くの山地に生え、樹高は5m、葉っぱは互生し輪生、長さ8cmの長楕円形となり、厚く革質で光沢があります。
花は白色~淡紅色の5弁花で花径15mm、枝先に数個が集まり円錐花序となり、果実は球状で径1cmのナシ状果、秋に黒紫色に熟します。
江田島市内であきらかな自生種は確認していませんが、街路樹や公園樹として利用されており、園芸用に改良された品種もあります。
20180503江田島町小用(植栽)
20180501江田島町小用(植栽)
20080523江田島町古鷹山登山道(植栽)
20140430能美町高田(園芸種・ヒメシャリンバイ)
20051114江田島町古鷹山登山道(植栽)
追6a)ソメイヨシノ
バラ科サクラ属の落葉高木で花期は3~4月
ソメイヨシノ(染井吉野)は、エドヒガン系のサクラと、オオシマザクラの雑種との交配で生まれた園芸品種ですべては一本の親木を始源とするクローンです。
江戸時代後期に染井村で作出され、北海道~九州まで全国各地に移植されており、気象庁がサクラの開花・満開を判断する「標本木」とされています。
樹高は15m、樹形は横に大きく広がる傘状、葉っぱが出る前に花が開き、咲き始めは淡紅色ですが満開を過ぎると白色っぽくなります。
江田島市内では海軍兵学校に同期の桜としてソメイヨシノが植えられ桜の名所となった他、小用・秋月間道路の峠桜、真道山の千本桜が有名です。
20160330江田島町小用
20130404大柿町飛渡瀬
20140407大柿町飛渡瀬
20180331能美町中町
20170410大柿町大君
20170409江田島町宮ノ原
20120406江田島町秋月
20110411江田島町江南
追6b)オオシマザクラ
バラ科サクラ属の落葉高木で花期は3~4月
日本の固有種で、伊豆大島などの伊豆諸島が原産地とされ、製炭利用や観賞用、公園樹として各地に伝播しました。
樹高は15m、葉っぱは互生し10cmの楕円形、花は葉っぱとほぼ同時期に展開し、花径3cmで白色の5弁花となります。
葉っぱにはクマリンが含まれており桜餅に利用されます。
江田島市内では林野火災の復興事業として古鷹山林道とうに植栽されています。
20070405江田島町古鷹山林道
20190518江田島町古鷹山林道(実)
追6c)ヒロシマエバヤマザクラ
バラ科サクラ属の落葉高木で花期は4月
ヤマザクラの突残変異種とされ、広島市江波山公園に樹齢150年とされる原木があります。
ヤマザクラよりも10日ばかり遅咲きで、花径25mm、花びらは5~13枚あって賑やかです。
江田島市には記念樹として古鷹山林道に数本が植栽されています。
20090412江田島町古鷹山林道
20060410江田島町古鷹山林道
バラ科キイチゴ属の落葉小低木で花期は5~6月
東海道以南~九州の荒地や林縁で日当たりの良い場所に生育、樹高は150cm茎はよく分枝し、葉っぱは羽状複葉で5~7枚の小葉からなり、花は白色の5弁花で径3cm、集散花序となります。
果実は核果が多数集まった集合果で大きいものだと3cm、熟すと球形の黄色い液果となり食べられます。
江田島市内では林縁農道脇の荒れ地で、日当たりのよいところに点在して見ます。
別名フクロイチゴともよばれ中は空洞ですが、肥沃地で育ったものは甘くておいしい・・・(*^。^*)です。
20180625能美町鹿川
20110706能美町中町
20080613能美町中町宇根山林道
20150602能美町中町(茎)
20080531能美町中町
20190623能美町鹿川(実)
バラ科キイチゴ属の落葉低木で花期は4~5月
関東以南の太平洋側~九州の海岸山地に生え、樹高は3mくらい、葉っは互生し10cmの広卵形で掌状に3~7に中裂します。
花は白色の5弁花で径2cm、数個が集まり集散花序となります。
果実は核果が多数集まった集合果で熟すと球形の黄色い液果となり食べられます。
江田島市内では山野で見ることはなく、人家や畑の廻りなどに見ますので元は栽培されていたものだろうとおもいます。
20170517江田島町鷲部
20170517江田島町鷲部
20140507大柿町大原
20140507大柿町大原
20140519大柿町柿浦
バラ科キジムシロ属の多年草で花期は5~6月
本州~九州の田のあぜ道などに生育し、草丈は40cm、葉っぱには葉柄があり掌状で5~7小葉、小葉は4cmくらいとなります。
花は黄色い5弁花で径1cm、数個が集まり集散花序、果実はそう果となり無毛です。
江田島市内ではやや湿気た畑や田んぼまわりなどの日当たりで稀にみます。
20150510大柿町深江
20150510大柿町深江
20150510大柿町深江
20180408能美町高田
20180408能美町高田
バラ科サクラ属の落葉高木で花期は1~4月
原産地は中国江南地方とされ、遣隋使船によりもたらされた?、あるいはそれ以前に移入されていたともされ、平安時代には広く普及し歌にも詠まれています。
品種にもよりますが北海道~沖縄まで生育し、樹高は最大10mくらいでよく枝分かれします。
葉っぱは5cmくらいの長楕円形でふちに細かい重鋸歯があり葉先がとがります。
花は葉っぱに先立って咲き、通常は白色の5弁花で花径2cmですが、淡い桃色~緋色、八重咲、小輪~大輪まで品種により様々、果実は2~3cmで中に楕円形の核があります。
ウメの品種として500種はあるともいわれますが、一般に野梅系、緋梅系、豊後系に分類され、さらに観賞目的の花梅と、食用となる実梅に分けることもあります。
1)野梅系の特徴として
中国から渡来した原種に近い梅で、枝は細く花や葉も小ぶり。
花色は白または淡紅が多く香りが高い。
2)緋梅系の特徴として
花は緋色のものが多いが、白花であっても枝や幹の髄が紅い。
鑑賞用となって庭木や盆栽に使われるものが多い。
3)豊後系の特徴として
アンズとの雑種で、花は大輪で淡紅色のものが多いが、遅咲きで香りは低い。
樹勢は強く枝も太くなり、葉や実も大きくなる。
ちなみに食用実梅の収穫量(2017年)は和歌山県53,500t(62%)・群馬県5,230t(6%)・奈良県1,910t(2%)で、実梅用品種としては、南高、古城、玉梅、白加賀、豊後、鶯宿、月世界、甲州最小などがあります。
江田島市内における食用実梅の生産は自家用あるいは小規模な販売用として各所で栽培されていましたが、食生活の変化や販売不振等の影響で多くの木々が放置され、つる草に覆われ雑木に埋もれています。
20170213江田島町江南
20130311大柿町飛渡瀬
20170202大柿町柿浦
20140223大柿町飛渡瀬
20120220江田島町小用
20180315江田島町秋月
20110212江田島町小用
20110302江田島町鷲部
20170128能美町高田
20170613沖美町畑
20060730江田島町小用(土用干し)
バラ科シモツケ属の落葉低木で花期は4~5月
近畿以西~九州の石灰岩地域の崖に多く伊吹山で最初に発見されました。
樹高は150cmくらいで、幹はよく分枝、葉っぱは互生し卵形で4cm、葉縁に鋸歯があり浅く3裂します。
花は白色の5弁花で、径7mm、十数個が集合して3cmくらいの散房花序となります。
果実は袋果で2mm、中に1mmの種子が数個入ります。
江田島市内では能美島南部の岩山で稀にみます。
20100415大柿町大君
20100415大柿町大君
20100415大柿町大君
20070330大柿町大君
バラ科キイチゴ属の落葉低木で花期は4月
中部地方~九州の山野林縁などに生え樹高は2m、葉っぱは互生し5cmの長卵形で3~5裂することがあります。
花は白色の5弁花、径3cmで下向きに咲きます。
果実は径15mmの球形集合果で、6月ころ黄色に熟して食べられます。
江田島市内では多くはありませんが林道や農道脇などの、やや湿潤で日の当たる場所に数十本が群生します。
20100316江田島町小用
20070401大柿町大原
20080531能美町中町
20080531能美町中町
20160608江田島町切串(葉)