紫水晶晶洞(ラグビーボール横形)

江田島地図2分割南(陀峯山右下) 

当地の花崗岩に見る、一般的な紫水晶の晶洞と、そこでの紫水晶成長過程の考察です。


ラグビーボール形晶洞D 

(晶洞の最大幅40cm)
冷却の始まった花崗岩岩体内の珪酸残液が空洞内で結晶化を始めるには、高純度の珪酸過飽和液が必要ですが、時に結晶構造に微量のアルミニウムイオンを取り込んで成長する場合もあります。

その水晶が、花崗岩岩体内で長期間、放射線の影響を受けることで、結晶構造が転移し当地でよく見る煙水晶や黒水晶となります。

 

花崗岩岩体が冷却初期で高温の状態では存在しえなかった?鉄イオンも、温度が下がった珪酸液には溶け込みが可能なようで、このとき水晶の結晶構造に取り込まれた鉄イオンは、これも成長後に放射線の影響を受けて、紫水晶へと変身?します。

 

1)花崗岩が冷却初期で温度の高い晶洞内で先に生まれた高温石英は、やがて冷却が進むと無色の水晶へと転移し、大きく成長します。

 

2)やがて、花崗岩の温度が下がり結晶成長が止まった水晶晶洞内では沈殿物が堆積し、水晶の大半が堆積粘土の中に埋もれます。

 

3)その後の地殻変動で、再び花崗岩温度が上昇し溶液中で活性となった珪素と鉄イオンが、堆積粘土から頭を出した新鮮な水晶結晶面に2次成長を始めます。

 

このとき、一般には新たに結晶核を見つけて成長することはなく、元からあった石英塊の先端部や水晶の表面に再結晶を始めます。 

粘土中に埋没していた水晶も活性化するのですが、粘土が邪魔をし、結晶成長を始めることはなく、反対に表面から溶融して珪素イオンを放出します。

ために、その埋没水晶は輝きを失い、すりガラス状に曇ったり、あばたの生じたものをよく見ます。

粘土から出た水晶の頭に再結晶を始めると、水晶の頭に紫色の頭巾をかぶった形で成長し、形状から、ムラサキマツタケと呼ばれます。

花崗岩岩体には鉄分が多いこともあってか、たまたまの微妙な要素がうまく絡み合うのか、当地の花崗岩岩体内で再結晶を始めた水晶は紫に覆われることが多く、他所では一般的な透明のマツタケ水晶を見ません。

自論?では再結晶を始めた温度がぎりぎりの低温であることが、鉄イオンを活性化させ、水晶の結晶内に取り込みやすくするのでは?

そのような適度な低温が長く続くこともなく、よって、当地の紫水晶は大きく成長することができなかった?・・・(^_^;)です。

CIMG2866 (800x600) 
(画像の左右80cm)
花崗岩の岩盤に一掴みの枯れススキが見えましたので、その根っこの付近を叩くとポロリと岩が欠けました・・・ヽ(^o^)丿です。

初めは、透明度もつやも無い、形もいびつな水晶が出てきたのですが、掘り進むと左上のほうから、黒くてつやのある頭がついた水晶が出てきました。
黒水晶にしては肌が滑らかですので、泥を払って空にかざすと、お、おぉ~~、先っちょの方は紫色をしています。

CIMG2872 (800x600) 
(画像の左右30cm)
左上のほうにある、先っちょの黒い部分が紫水晶で色は黒っぽいのですが、が肌はスベスベ、光り輝いています・・・(^o^)です。
その他の水晶は透明度がなく、表面はザラザラです。

CIMG2877 
(画像の左右15cm)
晶洞の左上の岩盤に、ほぼこの画像の向きでくっついていました。
紫水晶は黒っぽく輝いている部分だけです。

CIMG4328 
(画像の左右10cm)
産状をはっきり覚えていないのですが、晶洞の左上のほうで岩盤からは脱落し、
風化した長石の残骸や砂に埋もれていたように思います。

CIMG2881 (800x601) 
(画像の左右30cm)
同じ晶洞から取り出した、石英塊のすべてです。
表面のほとんどが、浸食されたように見えます。


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